釣り④ 神対応




エサかごをゆっさゆっさ振って、コマセを巻き、待機。

かかれー。かかれー。

さっきよりもワクワクしながら待つ。















「あかんわ。ぼく今日釣り出来ひん。」
















あれ?

いま、おかまの寂しそうなつぶやきが聞こえた。














2秒くらい返事ができなかった。

かける言葉がない。

「へ?なんでなん?」

ようやく絞り出す。


「リールが空回りしてて、家帰ってリール巻きなおさなあかん。ネットで調べた。」







ぼくは投げサビキをしながら会話する。

おかまは投げやりに会話する。










「時間かかってもここでできやんの?」

「無理やな。ネットで調べた。」







釣り開始から約一時間。

ぼくは帰る気はまっったくない。

でも、一応聞いておこう。


ようやく現れた僕の理性が問う。











「ほんならどうする?帰る?」














「いや、ええで。釣りしときや。ぼくコーヒー飲んどくわ。」





そういうと、ぼくの隣の地べたに座った。

海を見つめつつ、コーヒーをすする。

背中から切なさがにじみでている。





な、なんていいやつなんだ。笑



いわゆる神対応ってやつか!

本当は釣りをしたくてたまらないだろうに。

お言葉に甘えて釣りを続ける。












投げて、待って、巻き上げて、エサを入れて、投げる。



一匹釣れたら何匹も釣れるはずやねんけどなぁ。

(YouTube情報。)

やっぱり夏とは違うんかな。

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